連載.GLOBAL EYES ON DESIGN from Europe

フランスカーメーカーと香りについて


香水のメッカで作られる
車の香り環境


IMRAEUROPE本社から車で20分の町グラースは18世紀後半から香水産業が始まり、現在ではフランスの香水の2/3がここで作られている。PSAプジョーシトロエングループはこのグラースの一流調香師とフレグランスの開発を行っている。

香水の国のカーメーカーだけあって、自動車の匂いに関する取り組みは特徴的だ。 シトロエンの幾つかの車種ではエアコン吹出し口横のダイアルが香り調節になっており、さらにそれを引き出して中身の交換ができる。後置きの芳香剤と違い、車のデザインに完全に組み込まれている。他にも素材の匂いを抑える研究にも取り組んでおり、匂いのする素材は徹底して使わない等、匂いを車の性質の一つとして真剣に捉えている。