TOPICS 連載.GLOBAL EYES ON DESIGN from Europe

理屈やデザインを超える芸術のパワー

ではそういった物の見かたはどういったところから来ているのか。 芸術との距離感について考えてみると、例えば、ロンドンでは世界的に有名な美術館、博物館の多くが無料で解放されている。パリでも一部そのようになっているし、毎月特定の日に無料解放しているところも多い。 そして大きな美術館へ行くとどこでも、子供達が課外授業として超有名作品について講義を受けてまわっている様子を見かける。 また南仏では、どこの町や村へいっても、ギャラリーやアトリエを見かけるし、蚤の市では作家が自分の作品を販売している。 こういった地域には芸術に親しむ環境があり、幼い頃から見る目が養われていると言える。





写真上と左下は水栓機器メーカーの展示。洗面ボウルやトイレの展示の中心に花を浮かべたプールと花を集めて作った巨大なボールが見える。こちらもメーカーのイメージのために、製品とは異なる部分の芸術表現に力を注いでいる。