連載.これからのライフスタイル

進化する日本の伝統産業ーARITAの取り組みー 

ものづくりに見られる変化
<デジタル技術の活用>


有田焼が出来上がるまでには多数の工程で人の手が入り、手作りの部分が多いのも魅力の一つだが、佐賀県窯業技術センターではデジタル技術を活用したものづくりの研究も進められている。

3Dデータを元に型をNCで切削することで、人の手では難しい複雑な形状も成形できるようになった。 また型を使用しない成型、型割に依存しない自由な造形ができる3Dプリンターによる陶磁器3Dダイレクトプリントアウトの研究も進めている。ごく少量の生産、アート性の高い作品や実用モックの製作に有効だそうだ。

400年脈々と受け継がれた有田焼は、伝統を保ちながら、ライフスタイルの変化を見極め、柔軟に進化を続ける姿勢があったからこそ今があると感じた。私達も現状維持ではなく、ユーザー視点に立ったものづくりをますます進化させていく必要があることを再認識した。