IoT時代のコミュニケーションのありかた

ユカイ工学 BOCCO

弱いロボット
人がいないと何もできないロボット


豊橋技術科学大学の岡田先生は弱いロボットという概念を提唱しており、例えばゴミ箱ロボットは自力でゴミの所までは行けるが、自分では拾う事ができない。騒ぐことで人にゴミを拾って、入れてくれとお願いをする。 人と一緒に暮らす存在という位置づけでロボットを作っており、そういう思想に影響を受けているという。

他のコミュニケーションロボット
との違い BOCCOが目指すもの


世の多くのコミュニケーションロボはロボットと雑談をさせようとしており「雑談ができ、人の気持ちが分かる」みたいな事をするとユーザーの期待値も大きくなり、結果として期待ハズレなものになるケースが多いという。しかもロボットを歩かせるとなると1時間も電池がもたないので、ロボットを動かす事が目的になってしまい、本来の目的とは違っ

てくる。雑談も話題を探し適切な話題を選ぶというのが難しいと思っており、何気なく会話したいレベルにはまだ達していないので、雑談できなくても十分に可愛く、何気なく一緒にいてくれる存在を目指したという。さらにBOCCOは子どもがターゲットなのでおもちゃと同じ耐久性があり、恐らく子どもが自由に触れるロボットだが、表現方法は首の動きと目の光ぐらいなので、今後は存在感をどう表現していくかが課題とのことだ。

世の中には様々なコミュニケーションロボットが出てきているが、多くは人工知能を搭載し、人と会話をさせる複雑なシステムだ。 BOCCOは「家族をつなぐ」をコンセプトに、コミュニケーションに特化させたIoT時代のシンプルな一つの提案だと感じた。