ワンアクションでコネクトする試み、タクシーホイッスル

「乗ること自体が楽しいタクシー」を生み出し続ける三和交通に聞く

タクシーを呼ぶ”魔法の笛

「吹くとタクシーがやってくる魔法の笛」タクシーホイッスルをご存じだろうか。

タクシーホイッスルとは、神奈川・東京・埼玉でタクシー事業を展開している株式会社三和交通(以下、三和交通)が開発したアイテムで、同社が無償提供するタクシー配車アプリと連携することで、ワンアクションでタクシーが呼べる新しい製品だ。
吹いてみると、ホイッスルというだけあってかなり大きな高い音が鳴る。


あらかじめスマートフォンアプリで連携の設定をしておき、息を込めて”ピーッ”と吹くと、アプリ上には「配車検索中…」と表示された。普通ならアプリ上を指先で細かく操作して行うタクシーの配車が、ホイッスルひと吹きで行えるのは簡単で面白い。使い方が単純かつ明快なので、スマートフォンに慣れない高齢者や子供でも使いやすい。
笛の音は人前で吹くのにはちょっとためらう音量だが、そんな場合は中央のボタンを長押しすればよい。

配車のキャンセル操作はアプリ上でしかできなかったり、bluetoothやアプリ上での初期設定の面倒さがあるなどプロダクトとしての課題は確かに多い。しかし、タクシーを呼ぶためのインターフェースとして、単機能に絞って“モノ”として実現させた点、しかもそれが笛というアナログな手法である点は、”コネクティッド”のテクニカルな要素を良い意味で利用者に意識させないユニークさがあると感じた。