多様なユーザーへの観察/ヒアリングから乗降について考える

NPO法人インクルーシブデザインネットワークとの取り組み

人の多様性を受け止め価値を生む

近年、多様な人に向き合ったモノ・サービス・環境づくりが求められている。
2016年の障害者差別解消法の施行、2020年のオリンピック・パラリンピック競技大会開催を契機に社会的にも改善が進められている。このような背景からMaaSやShare、Connectedの分野の開発でもそういった視点が求められている。そこで今回、多様な人々に向けた乗合バスの乗降性向上につながる気づきだしを行うため、NPO法人インクルーシブデザインネットワーク(以下IDN)を通じた障がい者の乗降性に関する観察、ヒアリングを行ってきた。(IDNはインクルーシブデザイン(※)の手法を用い、企業と障がい者を結んだワークショップ活動など多様な人に向けたサービス・ものづくりの開発支援を行っている)。

今回、車いすユーザー、視覚障がい者、片麻痺障がい者、歩行困難者の4名で、コミュニティーバス(日野ポンチョ)に乗車、渋谷ハチ

公広場から原宿参宮橋までを体験。乗車後、各被験者にヒアリングを行った。

(※)インクルーシブデザインとは、障がい者や高齢者、子どもなど、これまでメインターゲットから除外されてきた人々を、プロセスの上流に巻き込んで、共に考え一緒に開発を進めていくデザイン手法の一つ。ガイドラインや数値をもとに開発を行うのがユニバーサルデザインと言われ、区別されている。