多様なユーザーへの観察/ヒアリングから乗降について考える
NPO法人インクルーシブデザインネットワークとの取り組み
人に配慮するストレスを無くす
今回お会いした4名は働いてる方も多く、社外の活動も行う積極的な方々だ。一方で、一般の人と同ペースでできないことも多い。全体に不便さを感じる意見は少ないものの相対的に乗降のタイミングが不安という意見が多かった。
観察していると、駅ホームの線路側を人を避けて歩行している方も見られ、普段から無意識に人に配慮していることもうかがえた。
車いすユーザーは乗車自体に時間がかかり、杖ユーザは乗降中に杖を人に当てたり、杖があることで降車準備がもたつく。人の混み具合や、時間をかけてしまうことが気になるというのが共通した意見だった。
こういった他の乗客に配慮することへの心理的負担の軽減は、乗降性向上の価値につながると感じた。


思索の段階で多様性を受け止め、ユーザーの行動を注意深く観察し、ユーザーと一緒にそれぞれの人のために考えるアプローチから新たな価値は生まれる。